遺品整理士とは?資格の取り方と費用、業者を選ぶときの見方
遺品整理士は、一般財団法人遺品整理士認定協会が認定する資格です。法律で必要とされる資格ではなく、遺品整理の業務に必要な許可とは別のものです。資格の取り方と費用、似た資格、業者を選ぶときにどう見るかをまとめました。
遺品整理士とは
遺品整理士は、一般財団法人遺品整理士認定協会が認定する資格です。協会は、故人と遺族の想いをくんで遺品整理の業務ができる専門家を養成することを理念とし、2011年11月に遺品整理士養成講座を開講しています。
国家資格のように法律で定められた資格ではありません。資格がなくても遺品整理の仕事はできますし、資格があるからといって、ごみの回収や品物の買取ができるわけでもありません。
遺品整理の仕事に必要なのは、資格ではなく許可
協会が2015年に作ったガイドラインも、遺品整理業を直接規制する法律はないとしています。そのうえで、仕事の中身によって次の許可が関わります。
| 名前 | 何のためのものか |
|---|---|
| 一般廃棄物収集運搬業の許可(または市町村の委託) | 家庭から出たごみを運ぶため。業として行うには市町村長の許可が必要です(廃棄物処理法第7条)。市町村から委託を受けて行う場合もあります。国民生活センターは、産業廃棄物処理業や古物商の許可では運べないと説明しています。 |
| 古物商の許可 | 中古品を買い取るため。都道府県の公安委員会の許可が必要です(古物営業法第3条)。 |
| 遺品整理士 | 協会の講座を修了した人の資格。業務を行うための許可ではありません。 |
遺品整理士の資格の取り方
協会の公式サイトに載っている内容です(2026年11月3日時点)。金額が税込かどうかは公式サイトに書かれていないので、申し込む前に協会に確かめてください。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申し込める人 | 誰でも申し込めます。 |
| 申し込み方法 | 協会の申込フォーム。支払いはクレジットカード、ゆうちょ振込、代金引換。 |
| 入会金 | 30,000円 |
| 年会費(資格認定会費・更新費) | 8,000円(1年間有効)。翌年以降も名乗り続けるには、毎年支払います。 |
| クーリング・オフ | テキスト一式が届いてから8日以内ならできます。過ぎると、解約や入会金の返金はできないとされています。 |
| 学び方 | 通信制。教材で学び、問題集の全設問に答えて一括で提出します。 |
| 期間の目安 | 2か月。延長もできるとされています。 |
| 合格基準、合格率 | 公表されていません。 |
| 認定後 | 認定証書と認定カードが発行されます。年会費を払っていないと、遺品整理士の名称を使って活動できないとされています。 |
遺品整理士はどのくらいいるか
協会は、2024年6月3日に遺品整理士の会員数が60,000名を超えたと公表しています。法人会員は、15周年(2025年)のあいさつで1,600社を超えるとしています。
協会には、遺品整理士が1名以上在籍し、法人会員として審査に通った会社を「優良企業」として載せる一覧もあります。審査の中身は公表されていないので、一覧に載っているかどうかは、比べる材料の一つとして見てください。
似た資格
遺品整理や終活の周りには、ほかにも団体が認定する資格があります。どれも法律で定められた資格ではありません。
| 資格 | 認定している団体 |
|---|---|
| 遺品査定士 | 遺品整理士認定協会。遺品の査定についての講座です。 |
| 終活カウンセラー | 一般社団法人 終活カウンセラー協会。終活について基礎から学ぶ資格で、1級と2級の検定があります。 |
| 生前整理アドバイザー | 一般社団法人 生前整理普及協会。協会の講座を受けて認定されます。 |
業者を選ぶとき、遺品整理士をどう見るか
遺品整理士がいる会社は、遺品の扱い方を学んだ人がいるという目安になります。資格を確かめたいときは、認定カードを見せてもらい、更新されているかを見ます。ただ、トラブルを防ぐのに直接効くのは、資格よりも次の点です。
- 運び出したごみを、許可を持つ業者か市町村の委託業者が処分するか
- 買取をするなら、古物商の許可番号を示しているか
- 見積書に、作業の範囲と追加料金の条件が書いてあるか
- 残す品の確かめ方を、作業の前に決めてくれるか
遺品整理の仕事をしたい人へ
資格がなくても遺品整理の仕事には就けます。資格を取ると、遺品の扱いや関係する法律を体系的に学べますが、求人で必須とされるかは会社によって違います。仕事として独立するなら、資格より先に、ごみの処分をどの許可業者に任せるか、買取をするなら古物商の許可をどうするかを考える必要があります。
よくある質問
いいえ。一般財団法人遺品整理士認定協会が認定する資格で、法律で定められた国家資格ではありません。
